日本に限らず、海外でも活発な同人活動。最近ではWEB画像の翻訳技術も進み、英語が分からなくても海外の同人作品を楽しめるようになりました。
海外に目を向けると、自分好みの作家さんを発掘できるチャンスがさらに増えますね。そこでチェックしておきたいのが、同人用語。無数にある作品の中から好みのものを検索するためには、英語の同人用語を知っていると非常に便利です。
でも、英語なんて全然わからないよ~
大丈夫ですよ!海外作品の検索にお役立ちの同人用語を今回まとめてご紹介しますね。
多数ある用語のなかでも特に使いやすい重要ワードをまとめました。ぜひ今後の作品探しの参考にしてみて下さいね。
目次
海外の同人誌を探すなら、まず押さえたい基礎用語
そもそも「同人誌」や「同人作品」のことを英語でなんと言うのか、意外と知りませんよね。日本では、いわゆる和製英語といわれる海外では通じない用語も多いため、どんな用語で検索すればいいのか、なれないうちは戸惑ってしまいがち。
まずは基本的な同人用語から、英語の表現を確認していきましょう。
同人誌や二次創作を意味する英単語
同人誌は、英語で“fanzine(ファンジン)”といいます。Fan(ファン)とMagazine(雑誌)が組み合わさった英単語です。
もともとはSFジャンルの同人誌のみで使われていた“fanzine”という用語ですが、現在では広く「同人誌」全般を指すようになりました。
一次創作を表す用語は"Original(オリジナル)"。この表現は、日本語でも使われるのでわかりやすいですね。一方、二次創作は、“Fan Fiction(ファンフィクション)”と表します。同人好きの人たちの間では略して、FFと呼ばれることも。
また、二次創作のイラストなら、“Fan Art(ファンアート)”という用語もよく使われます。
ボーイズラブ(Boys Love)は通じるの?
男性同士の恋愛を描いた同人作品は海外でも人気があり、多くの創作が生まれています。真っ先に思い浮かぶ英語はボーイズラブですが、果たして海外では通じるのでしょうか?
ううーん、なんとなく和製英語っぽい気がする。
トリオくん、鋭いですね。確かに和製英語なのですが、実は海外でもちゃんと通じる同人用語なんですよ。
”Boys Love“や”BL“は海外でも使える同人用語です。その他”yaoi(ヤオイ)”という言い方もありますが、やや古い言葉なので現在では、Boys Loveのほうが一般的とされています。日本と同じ使い方の同人用語なので、覚えやすいですね。
受け攻めの関係性を英語で言うとどうなるの?
恋愛関係を取り扱った同人作品を探すときに重要なポイントが、カップリングでしょう。作品を探すときに、受けと攻めの組み合わせで検索する人も多いはず。海外の同人作品の場合はどのようなカップリング表記が使われているのでしょうか?
カップリングを表す英語の用語について調べてみました。
受けと攻めはスラッシュで示す
日本の同人作品では「攻め×受け」というように、“×”マークを使って表すことが多いカップリングですが、海外だと“/(スラッシュ)“を使います。
たとえば「キャラクターA/キャラクターB」という記載がされていたら、Aが攻めでBが受けの関係性を描いた同人作品というわけですね。
海外の同人作品では男性同士だけではなく、女性同士のカップリングも頻繁に描かれるため、女性キャラクター同士がスラッシュで繋げられているケースもよく見かけます。
「キャラクターA x キャラクターB」のように“x”を使うこともありますが、スラッシュの方がより多く使われる用語なので、ぜひ海外同人を探す際は頭に入れておきましょう。
カップリングを英語で表現してみよう
「カップリング」も英語の用語みたいに思えますが、「ボーイズラブ」と同じようにそのまま海外の同人作品にも通じる言葉なのでしょうか?
答えはノー。カップリングを英語で表現する場合、“pairing(ペアリング)”という同人用語が使われます。
また「~をカップリングする」という場合には、relationship(リレーションシップ)に由来して、“shipping(シッピング)“というスラングを用いることも。
もし海外のファンや同人作家さんとやり取りをする機会があったら、これらの用語を覚えておくとコミュニケーションがとりやすくなるかもしれませんね。
同人作品の傾向をつかめる英語キーワードを覚えよう
同人作品を探す際に、合わせて覚えておきたい用語として作品の中身をある程度把握できるキーワードが挙げられます。
たとえば、性描写が含まれているのかどうか、含まれている場合はどの程度過激なのか、といった情報は同人作品を見る前に知っておきたいポイントですよね。
また、恋愛作品にしてもシリアスなのかほのぼのなのか、事前にタグや説明文に記載されている用語で傾向がつかめれば、より好みの作品と出会う確率が高まります。
同人作品の傾向を示す用語はかなり数が多いため、今回は代表的な言葉のみピックアップしてご紹介します。
同人作品のレーティングや過激さを示す英語をチェック
同人作品の性描写の過激さについては、>英語で表記されたレーティングをチェックするのがおすすめです。日本のR指定と同じように、海外の作品も次のように描写内容に合わせた区分がなされています。
レーティング表記 | 描写の度合い |
---|---|
G / Gen(general) | 全年齢向け作品を示す。 |
PG / PG-13(Parental Guidance) | 直接的な性描写、暴力描写はないが、13歳未満には保護者の指導が必要な程度の内容。 |
R / rated R(Restricted) | 日本のR指定に相当し、性描写や暴力描写が含まれる。目安としては15禁程度。 |
NC-17(No Children under 17) | 日本の18禁に相当し、17歳以下は閲覧禁止。過激な性描写や暴力描写が含まれる。 |
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また、英語特有の表現で“lemon(レモン)”や”lime(ライム)“という用語もあり、それぞれ次のような意味があります。
- lemon:日本における「18禁」に相当する過激さを表す。NC-17 以上の描写であることが多い。性器及び直接的な性行為の表現が含まれる。
- lime:lemonより柔らかい程度の過激さを表す。性関係はあるが、直接の描写は含まれない。
PGは、洋画のレーティングでも見かけたことがある気がするよ。同人でも使われるんだね。
同人作品を英語で検索する場合は、他のレーティングも合わせて覚えておくと便利ですよ。
受けと攻めの関係性や作品傾向が見えてくる同人用語は?
カップリング間の関係性を表す英語の同人用語として、比較的よく使われるのは“BDSM”や“ D/s“でしょう。
“BDSM”は、bondage discipline/dominance and sado masochismの略で、服従や拘束などをのシチュエーション込みのSM関係を指します。
両者が合意の上でのSMプレイの描写が多いのですが、“Non-con”や“rape”という記述があったら要注意。この2つの単語が入っていたら、非同意での行為が描かれている作品を意味します。
また“ D/s“は英語でDominance/submission。つまり、日本語でいう「攻め×受け」のことをいいます。海外の同人作品の場合、日本よりも攻めと受けの関係が柔軟に描かれている事が多く、両者の関係が入れ替わることも珍しくありません。
その分、攻めと受けの役割が明らかに分かれている同人創作には“D/s”と書かれていることが多く、ご主人さまとペットのような関係を表しているケースもあります。
まとめ
たとえば海外生まれのDom/ Sub Universeのような特殊設定の同人作品を探すときなど、今回ご紹介した英語のキーワードは非常に便利です。
日本の同人作品と比べると、たとえば女性同士のカップリングが多かったり、攻めと受けの関係が入れ替わりやすかったりといった違いはあるものの、日本ではなかなか見られないような世界観と出会えることもあります。
ぜひ今回ご紹介したワードをうまく使いながら、あなた好みの作品を探してみて下さいね。