同人ゲームの作り方を簡単に解説【初心者向け】

ゲーム好きが高じて、「自分でゲームを作ってみたい!」と思いながらも、『絵心もなければプログラムもできない…』という方や、【同人ゲーム 作り方】で検索すると出てくるレベルの高い情報についていけず『始める前から挫折をした』という方必見!!

超初心者向けの同人ゲームの作り方をまとめました。

『まるっきりの初心者』『同人ゲームの作り方の大まかな流れを知りたい』…そんな方は大歓迎です。初めの1歩を踏み出すきっかけとして、作り方の参考にしてみてくださいね。

記事の内容を要約したものを動画でもまとめていますので、お忙しい方は動画でチェックしてください!




同人ゲームの種類

同人ゲームの種類 同人ゲームにはいろいろな種類がありますが、今回は初心者でも比較的作りやすい同人ゲームをピックアップし、特徴や作り方を簡単にまとめました。


アドベンチャー(ノベル)

アドベンチャー(ノベル)
同人ゲーム界のアドベンチャーといえば、『ひぐらしのなく頃に』や『月姫』などが挙げられると思います。(ここでは、ノベルゲームもアドベンチャーゲームの中の1つとして分類します。)

アドベンチャーは、物語の進行に合わせて適切な推理や行動を行う思考型ゲームです。
作り方はシンプルで、基本的には『シナリオ・人物イラスト・背景イラスト・BGM』があれば作れるため、ゲーム制作初心者に最もオススメなゲームジャンルの1つです。


アクション

アクション
2D横スクロールアクションゲームといえば、『ロックマン』や『スーパーマリオ』ではないでしょうか。

意外かもしれませんが、アクションも比較的手が出しやすいジャンルです。自分の動きや敵の動きを計算して動かしたり、ステージを繋げたりと、アドベンチャーよりも作り方は少し複雑になるかもしれません。

しかし、こだわりのステージ作りにハマり、アドベンチャーをとことん極める人も少なくないようです。


RPG

RPG
実はRPGも作り方次第では比較的手が出しやすいジャンルとなっています。とはいえRPGの金字塔『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』のような壮大なスケールのゲームを目指すのは現実的ではありません

ゲームを作り出したときに新鮮に感じていた作業も、作り進めていくうちに良くも悪くも慣れてしまうものですし、『盛り込みたかったアイデアが意外と早く底をついてしまった…』なんて話しもよく聞きます。

まずは完成させられそうな控えめのボリュームでRPGを作り、徐々にボリュームアップしていくことをオススメします。初心者向けにRPGの作り方をまとめたサイトが数多くありますので、参考にしながら作ってみるのもいいかもしれません。



同人ゲーム作りに必要なものは?

同人ゲーム作りに必要なものは? ゲーム作りにこだわればこだわるほど、必要なものはたくさん出てきます。今回は、ゲーム作りの基本となるものだけを厳選しました。

同人ゲーム作りに必須なものは以下の4つです。

  • パソコン
  • ゲーム制作ツール
  • 装飾・背景などの画素材
  • BGM・効果音



パソコン

★パソコン
これがなくては何も始まらないツール第一位はパソコンです。ノートとデスクトップ、MacとWindowsどちらでも構いません。使い慣れているパソコンを使用してください。


ゲーム制作ツール

先述したゲーム制作ツールとは、読んで字のごとく『同人ゲームを作るためのソフト』のことです。

無料のものから有料のものまで、さまざまなゲーム制作ツールがリリースされています。プログラミング知識を必要としないものも多いので、制作ツールを使うことで、ゲーム作りに専念できます。


装飾・背景などの画素材

★装飾・背景などの画素材
ゲームを彩るために、画素材は欠かせない要素の1つです。どんな世界観も素材次第で自在に表現することができます。例えば、古びた家屋や置物を配置すればあっという間に古代風になりますし、素材次第では近未来的な世界観も簡単に表現することが出来ます。

イメージが固まっている方や自分の思い通りに世界を表現したい方には、ドット絵作成ツール『Aseprite』を使って作ってみるのもいいでしょう。床や壁、森など、繰り返し広範囲で使う素材は一度作っておくと使い回せるので便利です。


BGM・効果音

★BGM・効果音
ゲームの世界観や物語の演出には、BGMや効果音は欠かせませんよね。

プレイヤーをゲームの世界にしっかり引き込むためにも、BGMにはこだわりましょう。フリー素材もたくさんありますし、自作のBGMを使用することも可能です。

ここからはさらにクオリティを追求したい方におすすめのものを紹介します。


シナリオライター

シナリオライターといっても、いきなりプロに依頼するのはハードルが高いですよね。無理にプロに頼まなくても、シナリオを書くのが好きな知り合いに依頼してみてはいかがでしょうか。

相談しながら一緒に作ったり、客観的な意見を取り入れることで、より深い物語が完成するでしょう。


イラストレーター

自分でイラストを描くのが好きな方は自作イラストを使うことで、よりオリジナリティーのある同人ゲームを作ることができます。

もし自分で描くのが難しければ、イラストを描くのが好きな知り合いに頼むのも1つの方法です。表情やポーズの差分イラストやイベント発生時のスチルイラストなど、こだわりのイラストを盛り込むことで、1つ上のゲームを目指すことができます。


声優

さらにクオリティーアップを狙うなら、キャラクターボイスを入れてみましょう。

「さすがに声優の知り合いを探すのは難しい…」ということでしたら、ココナラのようなスキルマーケットで依頼することも可能です。

予算や文字数、セリフサンプル、求める声タイプなどを投稿することで、条件に合った声優さんが見付かるかもしれません。

また、音響会社に依頼すれば、予算に応じて声優やスタジオの予約、収録当日のディレクションまで行ってくれます。予算に余裕のある方は、音響会社を検討してみるのもありでしょう。


ワンポイントアドバイス

上記では、自分で1から素材を作ったり、外注や依頼をすることを紹介してきましたが、なかなか『手間もお金もかけられない』といった方には、それぞれの素材を無料公開したり販売しているサイトなどで手に入れることも可能です。

たとえば、販売サイトのDLsiteでは背景CGやキャラの立ち絵、モンスターなどさまざまな素材を比較的安価で探すことができます。ただし、素材やサイトによっては商用NGなところもありますので、使用する際には規約をしっかりと読んでから使用しましょう。



初心者におすすめ!同人ゲーム制作ソフト

初心者におすすめ!同人ゲーム制作ソフト 初心者にも安心の使いやすい同人ゲームソフトをピックアップしました。
作り方や得意ジャンルはそれぞれ異なるものの、いずれもプログラミング不要です。


WOLF RPGエディター

WOLF RPGエディター
価格:無料
ジャンル: RPG

通称ウディタとして親しまれているフリー制作ソフトです。このソフトは無料でありながら、キャラ素材や基本システムと呼ばれるRPGの基本要素を簡単に制作できるシステムが同梱されています。

初心者には少し敷居が高いかもしれませんが、ウディタの作者自身もこのソフトを使ってゲームを作っており、慣れればかなり使いやすく凝ったものも作れるソフトとなっています。

また、作者本人による同人ゲームの作り方や便利ツールなどがまとめられたサイトもありますので、そちらを参考にしながらゲーム作りを進められるのも嬉しいポイントです。

WOLF RPGエディター


TYRANO BUILDER PRO(ティラノビルダープロ)

TYRANO BUILDER PRO(ティラノビルダープロ)
価格:1,480円
ジャンル:ノベル

ノベルゲーム作りに特化した制作ソフトです。
ノベル以外のゲームは作れないため、機能はシンプルです。はじめは作り方がわからず、右往左往する人も少なくないと思います。ですから、機能が絞られている方がかえって扱いやすいともいえます。
手が出しやすい価格なので、同人ゲームの作り方を掴みたいという方は、ここから始めてみるのも手です。

TYRANO BUILDER PRO


アクションゲームツクールMV

>アクションゲームツクールMV
価格:10,780円
ジャンル:アクション

2Dアクションゲームを作ることに特化したゲーム制作ツールです。ホラーやRPGも作れるようですが、基本的にはアクションゲームを作るためのツールなので、他ジャンルを作るには、作り方は少し複雑になるようです。

定価は少し高いですが、中にはBGMやタイル、キャラアニメーションなどのさまざまな素材サンプルが同梱されています。
同梱素材を使って作り始められるのは、初心者にとって安心材料ではないでしょうか。


RPGツクールMV

RPGツクールMV
価格:8778円
ジャンル:すべて

このソフトの最大の特徴は、RPGやアクション、ノベルまでどんな種類のゲームも作れることです。作り方次第で凝ったゲームも制作できるので、一度購入してしまえば、中級~上級者になってからも十分に使うことができます。

また、初心者から上級者まで、多くの人が使用しているソフトなので、ゲームの作り方を丁寧に紹介しているサイトも数多く存在しています。30日間の無料体験版もあるので、まずは体験版から始めてみるといいでしょう。

より上を目指す方には、2020年夏に販売されたばかりのRPGの最新版『RPGツクールMZ』もオススメです。こちらは無料体験版はありませんが、従来のソフトよ、ゲームの表現の幅が広がっています。例えば、従来の戦闘ではターン制の戦闘システムでしたが、最新版ではタイムプログレス戦闘も選択可能になっています。

より自分の理想に近いゲーム作りができるのは嬉しいですよね。
RPGツクールMZはDLサイトから購入できます。

RPGツクールMZ [DEGICA] | DLsite 同人

また、先述したアクションゲームツクールMVも同じくDLサイトにありますので、興味のある方はこちらもあわせてチェックしてみてください。

アクションゲームツクールMV [PLAYISM] | DLsite 同人



作った同人ゲームが完成したら?

作った同人ゲームが完成したら? 頑張って作った同人ゲーム。せっかく作ったのだから、自分だけでなく、1人でも多くの人にプレイしてほしいですよね。同人ゲームが完成したら、どんな方法で配信できるのでしょうか?


知り合いにプレイしてもらう

配信ではないですが、まずは知り合いにプレイをしてもらうのがオススメです。
直接会ってプレイしてもらえば、ダイレクトに反応が見えますし、知り合いならではの率直な意見を聞くことができます。

一人で作っていると、「これ本当に面白いかな…」と迷うこともあると思います。そんな時のためにも、途中でもプレイしてくれる知り合いを確保しておくと、作り方に迷った時のモチベーション維持にも繋がりますよ。


ブログやサイトに公開する

自分でブログやサイトを開設し、公開をする方法です。

公開や販売をするだけでなく、作り方ログやゲーム紹介などを載せられる楽しさがあります。ワードプレスなど無料のブログソフトウェアを使えば、運営する上でのコストを最低限に抑えられるので、あまりお金をかけずに公開したい方にもオススメです。

自分でサイト作りと運営、管理をしていかなくてはならないため、多少手間がかかりますが、ワードプレスを使ったブログの作り方はインターネットで簡単に調べられます。興味のある方は挑戦してみる価値はありますよ。

もし、どうしても自分でブログやサイトを作れないといった方には『Ci-en』がオススメです。クリエイター登録をして自分のページを持つことができ、月額料金を設定すればファンに金銭的な支援をしてもらえるファンクラブを作ることができます。

クリエイター登録は無料です。ゲーム制作者の方も利用していて、キャラデザインのラフ画や作業配信などを公開しているので、ぜひ作り方の参考してみてください。


ダウンロードショップで販売する

ダウンロードショップで販売する せっかく魂を込めて作ったゲームですから、ダウンロードショップを通して売ってみるのもいいでしょう。自分の作品をダウンロードショップに登録すれば、自分専用のページができ、簡単に売ることができます。

ただし、ショップによって月額料金や販売手数料がかかので、“1か月間、1本も売れていないのに月額料金だけ取られる…“といったリスクも考えられます。

筆者がオススメしたいのが、DLsiteです。
DLsiteは、販売手数料は引かれますが、登録料や月額料金がかかりません。また、タグ付けもできるので、自分のゲームの特徴をタグ付けしておくことで、検索してもらいやすいのもメリットの1つです。

DLsiteはこちら


即売会で販売する

コミックマーケットや同人ゲームオンリーイベントなど、同人ゲームを販売できるイベントは毎年開催されています。筆者の考える即売会で販売するメリットは大きく2つあります。

1つ目は、購入者や他のサークルと交流できることです。
同人ゲーム作り仲間ができると、作り方の情報交換や励まし合いながら作れるので、よりゲームを作りが楽しくなるはずです。

2つ目は、イベント日程は決まっているため、『イベントに間に合うように同人ゲームを作る』というはっきりとした目標ができることです。締め切りによって、完成できる確率はぐっと上がるので、目標を設定したい方は申し込んでみてもいいかもしれません。

自作ゲームを自分の手で売る瞬間は、何物にも代えがたい感動がありますよ。



まとめ

おおまかな同人ゲームの作り方の流れをご紹介しました。
『壮大なRPGや派手なアクションゲームを作りたい!』という気持ちはいったん抑えて、まずは簡単なゲームを完成させることを目標にしましょう。

初心者の目下の目標は、まずは“ゲームを完成させること”に尽きます。比較的簡単なノベルゲームなどから初めて、同人ゲームを作る感覚を掴んでみてください。
プレイヤーから作り手に回ることで、きっとあなたのゲームライフがより豊かなものになりますよ。

この記事を書いた人

原野 真里菜

原野 真里菜

小説書きでツイ廃。一日140字10ツイートできるけど一日1,400字書けないのが不思議。ツイートしてると原稿は進まない。体力づくりのため筋トレを始めた。