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同人誌の委託販売とは?メリット・デメリットを解説

同人誌の委託販売とは?メリット・デメリットを解説

新刊をイベントで頒布した後、手元に残ってしまった同人誌をできればイベント後も頒布して、活動の幅を広げたいですよね。そのためには、自分で通販をするのも良いですが、発送などの手間がかかって大変です。

普段本業などで忙しいという方におすすめなのは、委託販売です。決済や発送などの面倒な作業を全ておまかせできるため、簡単に同人誌を頒布することができます。また、店舗によっては全国展開もしているため、より多くの人に読んでもらえるチャンスにもなりますよ。

では、同人誌の委託販売はどうやって行うのでしょうか?気になる委託販売の流れや、おすすめの店舗について、詳しくお話していきます。委託販売を利用して、簡単に全国に同人誌を頒布しましょう!





同人誌の委託販売とは?

同人誌の委託販売とは?
同人誌の委託販売とは、店舗やネットショップで代わりに同人誌を販売してもらう方法です。イベントに参加できなかったり、自分で通販する時間がなかったりする場合に便利な販売方法ですよ。


委託販売には3種類

委託販売には3種類
委託販売には、以下の3種類があります。種類によって、手数料が店舗に店舗に置いてもらえる期間などが変わってきます


専売

専売とは、1つの店でしか委託販売をしていない場合に使われる言葉です。専売の方が手数料が少なく、長く店頭に置いてくれる店が多いのが特徴です。手数料を安く抑えたいという方には専売がおすすめです。


併売

併売とは、複数の店舗に委託販売を依頼している場合に使われます。専売よりも手数料が高めで、店舗に置いてもらえる期間も短めです。いろんな店で広く頒布したい方には、専売がおすすめです。


買切

買切とは、店舗が納品分の同人誌を全て買い取って販売する方法です。店側が売れる見込みがあると判断したものが対象のため、対象となるサークルは大手がほとんど。店側から打診を受けたら、検討してみても良いかもしれません。



委託販売の流れ

委託販売の流れ
では、どういった流れで作品が販売されるのかをお話していきます。


サークルの登録後、作品の登録をする

サークルの登録後、作品の登録をする
まずは委託販売を利用する店舗でサークルの登録をします。サークルの登録が終わったら、次は販売したい同人誌の作品登録をします。作品の詳細情報を記入したり、価格や「専売か併売か」などを設定していきます。

価格を設定する際は、委託店舗の掛け率などをチェックして、実際にどれだけの売り上げが手元に残るかなどを考えましょう。


掛け率とは?

掛け率とは、同人誌が売れた際に入ってくる金額の割合のことです。例えば同人誌の価格が1000円で、掛け率70%であれば、入ってくる金額は700円。つまり、売り上げの30%は店舗への手数料として差し引かれます。

掛け率は店舗ごとに違いますので、しっかりとチェックしておきたい項目です。


作品の納品

作品の納品
同人誌を登録した後は、店舗へ同人誌を納品します。納品の際は元払いが基本。着払いで送ると、発送料が売り上げから相殺してくれるところもありますので、規約をチェックしましょう。

委託販売がダウンロード版なら、データをアップロードします。


販売開始

販売開始
店側に同人誌が到着したら、店頭やホームページなどで販売が開始されます。もし店舗が全国にある場合は、店舗側の判断で各地で売り出されることもありますよ。


売り上げを受け取る

売り上げを受け取る
同人誌が売れたら、売上金が登録した口座に振り込まれます。振り込まれる日付は各店舗によって変わりますので、確認しておきましょう。



委託販売のメリット・デメリット

委託販売のメリット・デメリット
では、委託販売のメリットとデメリットについてご紹介します。


メリット

メリット
まずはメリットについてです。


イベントに参加できない場合でも販売できる

新刊を用意していても、自身の都合でイベントに参加できなくなってしまうことがありますよね。また、新型コロナウイルスの影響でイベントが中止になったり、参加を自粛したりということも…。委託販売ならイベント以外でも頒布が可能なので、長い期間多くの人に見てもらえますよ。


遠方の方にも購入してもらえるチャンス

全国に店舗がある委託販売店なら、遠くてイベントに参加できなかったという方にも手に取ってもらえるので、全国にファンを増やせるチャンスです。また、オンラインでの販売もされているので、より多くの人に見てもらえますよ。


全て店舗におまかせできる

委託販売は同人誌の梱包や発送などを、全て店側におまかせできます。自家通販では金銭のやりとりから発送まですべて行わなければいけないため、手間と時間がかかります。販売に関する全ておまかせできるので、楽に頒布が可能です。


デメリット

デメリット
続いては、デメリットについてです。


手数料がかかる

同人誌の委託販売には、店舗に手数料を払わなければなりません。同人誌の価格設定は自分で自由に決められますが、その金額から手数料が差し引かれるため、価格設定によっては手元に残る金額が少なくなってしまいます。

そのため、イベントで頒布するよりも高い設定にせざるを得ない場合もあります


審査が通らない可能性がある

店舗によっては入荷数を抑えているジャンルがあることがあり、委託を断られる可能性もあります。審査の基準は店によって違いますので、さまざまなところを検討してみると良いでしょう。



委託期間が過ぎたらどうなる?

委託期間が過ぎたらどうなる?
委託販売には店舗によってそれぞれ置いておける期間が決まっています。では、その期間が過ぎたら、どうなってしまうのでしょうか?委託販売の期間が過ぎた同人誌の処理は、以下の3つがあります。


返本

まずは、納品した同人誌を返本してもらう方法です。返本にかかる送料は店舗によってかかる場合と無料の場合があります。作品登録の前に、規約をチェックしておきましょう。


廃棄

続いては、同人誌を返本せずに店で廃棄してもらう方法です。廃棄にかかる料金は無料の店舗がほとんでです。


買取

店舗によっては買取を行っている場合があります。買取価格は約10円と低価格となりますが、返本されても置き場所に困る場合などは利用すると良いかもしれません。



委託販売を行っている店舗

委託販売を行っている店舗
最後に委託販売を行っている大きな店舗をご紹介します。どこがいいか迷った際は、ぜひ参考にしてみてください。


とらのあな

とらのあな
まず初めは、女性向けの同人誌取扱数世界一位を誇る「とらのあな」です。ほぼ全ての新刊登録を受け付けているということで、審査が通らないのではないかと不安な方はまず検討してほしい店舗です。

同人誌の納品を着払いにして、その送料を売り上げと相殺してくれるというサービスを行っており、手軽に利用できるのもメリットです。

とらのあなサークル委託案内ページはこちら


フロマージュブックス

フロマージュブックス
続いては、「フロマージュブックス」です。こちらに委託を依頼すると、フロマージュブックスだけでなく、「アニメイト」と「コミコミスタジオ」にも並ぶのが大きなメリットです。また、掛け率が一律70%とわかりやすいのもおすすめポイント。

さらに、イベント会場にて委託を受け付けていることもあるため、簡単に納品ができるのも魅力ですよ。

フロマージュブックス委託依頼の詳細はこちら


まんだらけ

まんだらけ
海外も視野に入れて活動しているという方におすすめなのは「まんだらけ」です。海外発送を行っている委託販売店です。また、全国に11店舗あるため、国内外の多くの人に見てもらえる可能性が高いですよ。

掛け率は一律70%とわかりやすいのも魅力の1つです。

まんだらけの委託依頼についてはこちら


DLsite

DLsite
最後の紹介は、ダウンロード販売専門の委託販売店「DLsite」です。ダウンロード専門なので、作品登録から納品まですべてWEB上で完結するのが大きなメリットです。また、紙の同人誌しかない場合でも、1冊送れば手数料なしでデータ化してくれます。

漫画のダウンロード販売が主流になりつつある今、同人誌もダウンロード販売がおすすめ。より多くの方に見てもらえる機会が増えますよ!

DLsiteサークル登録の詳細はこちら



まとめ

同人誌の委託販売についてご紹介しました。新刊をより多くの人に見てもらえるのが大きなメリットです。また、自宅に抱えがちな在庫を店舗に送れるというのも、良い点ですよね。

煩わしい決済や発送に関してお店におまかせできる分手数料がかかってしまいますが、本業があってなかなか時間が取れないという方には、ぜひ利用してほしいサービスです。委託販売を利用して、同人活動の幅を広げましょう!

委託販売ではなく同人誌の在庫を処分したいという方はこちらの記事を参考にしてください。

同人誌の在庫を処分する3つの方法

この記事を書いた人

倉本 優希

倉本 優希

同人誌は読む専。即売会とアフターが好きで、お店のリサーチが得意。最近オンラインギフトの楽しさに目覚め、よく友人にスタバ券を送り付けている。