同人誌の原稿はどうやって作成していますか?イラストソフトを使用して作成するのが主流となっていますが、原稿用紙に描くのが好きだという方もいらっしゃるかと思います。ただ、印刷所はデータでの入稿のみのところが増えていて、アナログ原稿では入稿できないこともあります。
そういった場合には、アナログ原稿をスキャンしてデータ化しないといけないですよね。しかし、どうやって取り込めば良いのかと悩まれている方も多いのではないでしょうか。今回はアナログ原稿のスキャン方法と注意点についてお話していきます。
また、アナログ原稿で同人誌が作成できる印刷所についてもご紹介しています。初めてアナログ原稿をデータにしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。線画を紙に描いて、仕上げをスマートフォンやパソコンで行いたい方も参考になりますよ!
目次
アナログ原稿のスキャン方法
それでは、アナログ原稿のスキャンの方法を3つ紹介します。ちなみに、デジタルに挑戦してみたい!という方は、こちらで詳しく開設しているので、参考にしてみてください。
同人誌原稿の作り方と印刷時の注意点を詳しく解説
原稿のデータ化ってどうすればいいんだろう?
これからデータ化の方法を3つ紹介しますね。
自宅のスキャナ
まずは、自宅のスキャナを使ってアナログ原稿を取り込む方法です。
①スキャナと原稿を用意する
最初はスキャナと原稿を用意します。スキャンする際に注意したいのは、原稿のサイズについてです。自宅にあるスキャナのサイズと、原稿のサイズを確認しましょう。家庭用のスキャナの一般的なサイズはA4です。
もし原稿がA4サイズ以下で書かれているものなら、そのまま取り込めば問題ありません。しかし、アナログ原稿がスキャナよりも大きい場合は、スキャンの方法を工夫しなければなりません。
②アナログ原稿をスキャンする
続いては、アナログ原稿をスキャンします。取り込む際の画像解像度は600dpiがおすすめです。1200dpiで取り込むと画質はより良いものになりますが、データサイズが大きくなることと、取り込みに時間がかかることがデメリットです。
画質にこだわりたい場合は1200dpiで取り込んでも構いませんが、デメリットを考慮したうえで行いましょう。
③分割でスキャンする方法
では、スキャナで取り込めるサイズよりも大きいアナログ原稿をスキャンする方法について、2パターン紹介いたします。まず始めは、アナログ原稿を縮小コピーしてから取り込む方法です。
縮小コピーをすることで、1ページをそのまま取り込むことができます。ただ、縮小コピーを用意する必要があり、手元に紙の原稿が増えてしまうのがデメリットです。続いて、2つ目の方法は、原稿を分割して取り込む方法です。
こちらは1枚の原稿2回に分けて取り込んでから、イラストソフトで1枚の原稿のデータにします。デメリットは取り込む回数が増えることと、パソコン上で1枚の原稿に修正する必要があることです。
スマートフォンアプリ
原稿のスキャンは、実はスマートフォンアプリでも行えます。では、手順を見ていきましょう。
①アプリを用意する
まずはスマートフォンにスキャンアプリをインストールしましょう。おすすめのスキャンアプリは以下のものです。
CamScanner
iOS Android
Adobe Capture
Adobe Capture 公式サイト
②アプリを起動してスキャンをする
アプリの用意ができたら、起動してスキャンしましょう。アプリによっては、アプリ内でイラストの傾きの補正や、明るさの調整が可能です。原稿が取り込めたら、イラストソフトで修正を行いましょう。
コンビニ
スキャナが自宅にない場合は、コンビニのマルチコピー機を利用してスキャンを行えます。コンビニ大手3社にはマルチコピー機が用意されていますが、アナログ原稿の取り込みを行う場合はセブンイレブンがおすすめです。
なぜかというと、漫画の原稿は600dpi以上が望ましいのですが、セブンイレブンの画像解像度は600dpiに対し、その他のコンビニでは400dpiと解像度が低いためです。今回はセブンイレブンでのスキャン方法をご紹介します。
なお、コンビニでのスキャンには1枚30円がかかります。そのため、枚数が多いと支払う料金が高くなるのがデメリットです。
①アナログ原稿と記録媒体を用意する
セブンイレブンで取り込む場合のデータは、USBメモリかスマートフォンに保存できます。もし、スマートフォンに保存する場合は、事前にアプリのインストールが必要です。
かんたんnetprint
iOS Android
②セブンイレブンでアナログ原稿をスキャンする
記録媒体を用意したら、セブンイレブンへ取り込みにいきます。原稿を他の人に見られたくないという方は、早朝などの人気の少ない時間帯を選ぶと良いでしょう。
マルチコピー機の操作手順は、以下の通りです。
- マルチコピー機のタッチパネルで「スキャン」を選択します。
- 保存先を「USBメモリ」か「スマートフォン」を選びます。
- USBメモリを選んだ場合は、挿入口に持参したUSBメモリを差し込み、保存形式を「PDF」か「JPEG」を選択します。「スマートフォン」を選んだ場合は、「iPhone」か「android」を選び、スマートフォンでアプリを起動しましょう。
- マルチコピー機に原稿をセットして、スキャンします。
- 全ての取り込みが終わったら、タッチパネルの「読み込み終了」をタップします。
- スマートフォンに保存する場合は、アプリで「接続」をタップし、「マルチコピー機に接続する」を選びます。スマートフォンに4桁の数字が表示されるので、タッチパネルに入力しましょう。
- 料金を支払い、「保存スタート」をタップして終了です。
スキャンした場合の注意点
それでは、アナログ原稿をスキャンする際の注意点について、ご紹介します。
イラストソフトで修正が必要
まず始めは、取り込んだデータを同人誌にする際には、修正が必要になることです。なぜかというと、取り込む際にゴミが一緒に写りこんでしまったり、原稿の用紙の色味まで反映されてしまったりするからです。
また、原稿に書き込んだ線が上手く取り込めないこともあります。入稿する印刷所に合わせてサイズなども設定しないといけないため、修正は必須の作業になります。
モアレが発生しやすい
2つ目の注意点は、同人誌になった際にモアレが発生しやすいことです。モアレとは規則正しい繰り返しの模様を重ね合わせた際に、模様の周期のズレによって発生する縞やマダラの模様のことです。
意図しない模様が出てしまうと、がっかりしてしまいますよね。アナログ原稿にトーンを貼っていると、その部分にモアレが発生しやすいため、スキャンの際に注意しなければいけないポイントです。
データ上でモアレが発生していなくても、入稿して同人誌になった際に初めて見つかることもあります。アナログ原稿のモアレを防ぐには、スキャン時にトーンを外して行い、イラストソフトで編集するのがおすすめ。
もしくは、アナログ原稿のまま入稿する方が仕上がりの良い同人誌になるでしょう。
アナログ原稿の入稿OKな印刷所
上記では原稿のスキャン方法をご紹介しましたが、やっぱり難しそうと二の足を踏んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?そこで、アナログ原稿で同人誌が作成できる印刷所をご紹介します。
ホープツーワン
同人誌専門の印刷所「ホープツーワン」ではアナログ原稿で同人誌が作成ができて、追加料金も必要ありません。また、アナログとデータ混在の原稿でも入稿できるもの良いポイントです。それに加え、アナログでもキャンペーンが使えるため、検討してはいかがでしょうか。
ホープツーワン
株式会社栄光
同人誌に強い「株式会社栄光」もアナログ原稿で同人誌が作成できる印刷所です。また、追加料金もかからないのが嬉しいところです。こちらもホープツーワンと同様に、アナログとデータ混在の原稿の入稿が可能ですよ。
株式会社栄光
ねこのしっぽ
「ねこのしっぽ」でもアナログ原稿での同人誌の作成を受け付けています。ただ、一部のページで潰れや飛びが出てしまうことがあるかもしれないのが注意点です。もし印刷所側で調整をしてほしい場合は、印刷所に相談したうえで見積もりを出してもらうことが可能です。
ねこのしっぽ
まとめ
今回はアナログ原稿をスキャンする方法を詳しくご紹介しました。今ではデータが主流ですが、紙に描いて同人誌を作成したい方もいらっしゃいますよね。データ化の手順を覚えれば、アナログ派でも同人誌を作成しやすくなりますよ。
また、線画をデータとして取り込んでイラストソフト上で仕上げる際にも便利です。アナログ派の方も原稿をスキャンして、素敵な同人誌を作成してくださいね。