同人音楽活動はネット上でも気軽にできるようになりましたが、CDとして形に残したいと思っている方もいらっしゃるかと思います。しかし、ネット上での活動とは違い、「なんだか難しそう」、「どうやって同人CDを作成したらいいのかわからない」と困っていませんか?
今回は同人CDの作成方法についてお話していきます。特に、ハイクオリティな作品を作成したい方に向けて、業者に依頼する方法を詳しくご紹介しています。印刷に必要なものや、注文できる商品の種類など、作成にあたって気になるポイントをまとめました。
また、どうしても高くなりがちな同人CDの作成コストをできるだけ削減できるコツについてもお話しています。ぜひ参考にしてみてください!
目次
同人CDの作成方法
同人CDって作ってみたいけどどうやって作るんだろう?
作り方をご紹介しますね。
初めに同人CDの作成方法を2種類ご紹介します。
手焼き
まずは、自分で音源をCD-Rに焼いていく「手焼き」です。CDドライブ内臓のパソコンがあれば気軽に作成できます。メリットは自分で作業をするため、イベント開催ギリギリまで作業ができるところです。
また、CD-Rは安価なため低単価で作成できるのも手焼きの良いところ。デメリットは1枚ずつCD-Rに焼いていくので、作成に時間と手間がかかってしまうところです。大量生産には向いていないため、少ない部数を用意したい場合におすすめです。
CDプレス業者に依頼
続いては、CDプレス業者に依頼する方法です。市販のものと同じ手法で作られるため、高品質で完成度の高いものが作成できるのがメリットです。CDの印刷だけでなく、ジャケットといったケースに同封するものも一緒に作成ができますよ。
一方で最低注文部数が100部からなど単位が大きい業者が多いため、少数部の作成には向いていません。また、用意しなければならないものもあるため、手焼きに比べて難易度は高めです。
同人CDを業者に依頼する際に必要なもの
これから業者に依頼する際に必要なものをお話していきます。細かい準備物は業者によって変わりますが、必ず必要になるものは以下の2点です。
マスター
一番重要なものが音源である「マスター」と呼ばれるCDです。プレス印刷したい音源を収録したもので、書き込み方法や形式が細かく決まっています。規約を読み込んで、入稿しましょう。
業者の多くはマスターを郵送しなければならないため、必ず作成しなければならないものです。
パッケージデザイン
2つ目はレーベル面やジャケットに印刷するデザインデータです。業者のホームページにテンプレートが用意されてるところが多いため、そちらを利用すると良いでしょう。必要になる入稿データは利用するコースによって違いますが、一例をご紹介します。
- レーベル面
- ジャケット
- 帯
- バックインレイ
プレス印刷の種類
プレス印刷には、海外生産と国内生産の2種類があります。それぞれのメリットとデメリットを見ていきましょう。また、プレス印刷の「TECHTRANS」を例に取り上げました。
国内
まずは国内での印刷についてです。国内での生産のメリットは、納期が短いことと「MADE IN JAPAN」の表記ができることです。ただ、海外生産のものに比べて作成コストが高くなってしまうのがデメリットです。
国内CDプレスバルクコース
- 納期→入稿後7営業日発送
- 価格→100部50,820円(税込み)
海外
続いて海外での印刷についてです。海外生産のメリットは、国内で印刷するよりも安く注文できる点です。しかし、海外で印刷してから国内に送られてくるため、納品までに時間がかかるのがデメリットです。
海外CDプレスバルクコース
- 納期→入稿後9営業日発送
- 価格→100部36,960円(税込み)
注文できる種類
同人CDの作成といっても、注文できる種類は多岐にわたります。では、業者に依頼する際に作成できる種類をご紹介します。
CDケース
1つ目は市販のものと同じ仕様で作成できるCDケースです。ケースには以下の3種類があります。それぞれの違いはケースの厚さです
- ジュエルケース(厚さ10mm)
- マキシケース(厚さ7mm)
- スリムケース(厚さ5mm)
レーベル印刷・ジャケット・帯が封入され、包装までしてくれる完全パッケージのものが作成できます。
紙ジャケット
2つ目はケースが紙でできたものです。紙ジャケットはCDを入れるポケットの数や大きさなどが選べます。また、業者によっては表面にPP加工ができたり、ジャケットの紙質を選べたりできるところがあります。
デジトレイ
3つ目は「デジトレイ」と呼ばれる、厚紙にプラスチック製のトレイが付いているパッケージです。プラスチック製や紙製のものと雰囲気が異なるため、一味違った同人CDを作成したい方におすすめです。
バルク
4つ目はケースやジャケットなしの、レーベル印刷のみの「バルク」です。ジャケットなどの他の印刷物やケースがない分、格安に印刷ができます。自分でケースなどを用意する必要がありますが、できるだけ安く作成したい方におすすめです。
自分で組み立てるとコスト削減
最後はプレス印刷のコストを削減したい方に向けて、コツをお話していきます。作成費用を安く済ませたいという方は、プレス印刷したCDを自分でケースに入れたり、ジャケットを他の印刷所に依頼して自分で組み立てる方法があります。
CD印刷
同人CDを作成する際に一番大切な音源の印刷は、上記で紹介した「バルク」で注文します。レーベル面とプレスのみの印刷が一番作成費用が安く済みます。ただ、こちらだけでの頒布は難しいため、必ずケースやジャケットといった付属物が必要になります。
ジャケット・バックインレイ
続いては、ジャケットやケースの裏面に入れるバックインレイと呼ばれる紙部分についてです。こちらは印刷所で注文すると費用を抑えられます。参考までに、ジャケットサイズの冊子や帯などのセットがが注文できる印刷所をご紹介します。
ケース・包装
最後はケースと包装の準備です。ケース単体のみでの購入なら、1枚30円程度で準備ができます。ケースだけを購入し、自分でCDやジャケットを入れていきます。そして、最後は1枚ずつOPP袋などで包装します。
包装をすることで保管や同人イベントに搬入する際に、ケースやその中身などを守ることができます。手間のかかる作業になりますが、自分で組み立てるからこそ作品により愛着がわくかもしれません。
まとめ
同人音楽活動の憧れである同人CD作成の詳しい方法についてご紹介しました。ハードルの高さを感じる方もいらっしゃるかと思いますが、工夫次第で同人CDは安く作成することも可能です。
自分で組み立てる場合は手間も時間もかかってしまいますが、だからこそより大切な作品になりますよ。作成費用はできるだけ下げることで、同人活動も継続しやすくなります。ちなみに、同人音楽の頒布には音源だけでなく、楽譜という方法もあります。
こちらで詳しくお話ししているので、ぜひ参考にしてみてください。なお、音楽系の同人イベントについても紹介しています。
同人楽譜の著作権と取り扱いサイト
素敵な同人CDを作成して、同人イベントやオンライン上で頒布して活動の幅を広げましょう!