同人誌の表紙を依頼する際の手順とポイント3つ

女性向け同人誌小説作品を制作する過程で、中身以上に商品価値を上げるものは、「表紙」です!表紙が魅力的でなければ、作品を購入してもらえない可能性があります。

同人誌を作成したものの、魅力的な表紙がつくれない」「表紙を作るためにはどうすればいいの?」そのような方は、表紙をプロに依頼することを検討してみてはいかがでしょうか?プロの絵師さんに依頼をすれば、魅力的な作品を見た購買者が「表紙買い」をする可能性があります!

とはいえ、表紙の依頼をこれまでにしたことがない方は、どのような手順で依頼をすれば分からないのではないでしょうか。プロに依頼してトラブルに発展してしまうことも考えられます。本記事では、同人誌の表紙をプロに依頼する際、どのようなことに気を付けるべきか解説します。女性向け小説を制作しようと検討している方は必読の内容です!





同人誌の表紙イラスト依頼手順

同人誌の表紙イラスト依頼手順 同人誌の表紙イラスト・デザインをプロにお願いをする場合、どのような手順でおこなうべきか、正しい依頼手順を解説します!


手順1 絵師・装丁デザイナーの選定

手順1 絵師・装丁デザイナーの選定
はじめに絵師さんと装丁デザイナーさんの選定をおこないます。絵師さんの多くは、SNSのダイレクトメールでコンタクトを取ることが可能です。ダイレクトメールで連絡が取れない場合は、pixivやTwitterのプロフィール欄にメールアドレスが掲載されていることが多いのでそこから連絡を取ってみましょう。

どのようなスキルを持った絵師さん・装丁デザイナーを選ぶべきか分からないという方は、過去に表紙制作をおこなったことがあるか、成果物から判断しましょう!


手順2 打ち合わせ

手順2 打ち合わせ
担当する絵師さん・装丁デザイナーさんが確定した後は、打ち合わせが必要です。打ち合わせでは、イラストのイメージ、納品スケジュール、予算を決定します。

担当する絵師さんの中には、「作品の情報を詳細に知りたい」という方もいれば、「アバウトな発注内容で問題ない」という方までさまざまです。打ち合わせをする際に、絵師さん・装丁デザイナーさんが作業に取り組めるよう、何が必要かを確認して、トラブルを回避しましょう!

特に、修正回数で絵師さんとトラブルになることも考えられるので、事前に修正回数を決めたうえで絵師さんと打ち合わせることをお勧めします。


手順3 ラフ原稿チェック・清書チェック

手順3 ラフ原稿チェック・清書チェック
打ち合わせ後は、ラフ原稿の確認が必要です。ラフ原稿の工程を無視し、清書を納品するような計画では、絵師さんや装丁デザイナーさんへ負担をかけてしまう恐れがあります。

表紙の構図や、イラストイメージが出版予定の同人誌とぴったり合致しているかを確認するために、ラフ原稿で完成イメージにズレが無いか確認してください。問題がなければ、ラフ原稿から清書原稿へと作業が移行します。

絵師さんから清書を提出された後は、「打ち合わせで共有した表紙原稿カラーと相違があるか」、「ラフ原稿と大きくイメージが離れていないか」など、ラフではチェック出来なかった細かい箇所をチェックしましょう。


手順4 データ受け取り

手順4 データ受け取り
清書作業が完了すれば、いよいよ納品です。納品をする際に気を付けるべきことは、表紙を問題無く印刷できるかのデータ確認が必要です!印刷した際、イラストが途切れてしまうのであれば、絵師さんに修正依頼をする必要があります。

絵師さんではなく、装丁デザイナーさんに依頼をする場合は、印刷を想定して作業をおこなうため、トラブルに発展する可能性が低くなります。不安であれば、絵師さんにメインキャラクターのデザインを依頼し、その後装丁デザイナーさんに、表紙レイアウトを整えてもらう方法がおすすめです。



表紙依頼で気を付けること

表紙依頼で気を付けること 万全な状態で表紙を作成しても、絵師さんや装丁デザイナーさんとのトラブルに発展してしまうことがあります。特に絵師さんとのトラブルは多く、最悪の場合同人誌の表紙が期限に間に合わないことが考えられます。

トラブルなく絵師さんとスムーズなやりとりが可能になれば、次回以降も同条件で引き受けてもらえる可能性があります。また、表紙だけでなく他の作品作りで協力してもらうことも期待出来ます!どのようなことに気を付けながら依頼をすれば、絵師さんと良好な関係を築きながら作業をお願いできるのか、気を付けるべきポイントを詳しく解説します!


ポイント1 入稿方式の確認

絵師さんに依頼をする際に、必ず入稿方式を確認しましょう。イラストのサイズはもちろんのこと、データの拡張子、余白部分の設定を細かく指定してください。

入稿方式を曖昧な状態で依頼をすると、清書時に修正作業が多くなり、結果として納品に間に合わない可能性があります。納品でトラブルを起こさないようにするため、入稿方式を細かく決めましょう!入稿方式で不安があれば、絵師さんに印刷方式はどのようなものか、事前に共有しておくとトラブルを回避出来ます。


ポイント2 絵師さんへのゆとりのあるスケジュール確認

ポイント2 絵師さんへのゆとりのあるスケジュール確認
人気の絵師さんの中には、成果物の納品が半年先ということも珍しいことではありません。絵師さんにお願いをする際には、ゆとりを持って依頼をしましょう。

スケジュールに余裕のある絵師さんでも、スケジュールがタイトな場合、制作が間に合わない可能性も考えられます。依頼をする際は絵師さんの制作期間を1ヶ月~2ヶ月と設定し、納品時期に問題が無いか確認してください。


ポイント3 支払い方法の確認

ポイント3 支払い方法の確認
初めて絵師さんと依頼をする場合は、依頼時に支払い方法を明確に設定しておく必要があります!絵師さんが特に心配することは、無報酬での作品納品です。金銭面でいい加減なやりとりをすると、絵師さんが非協力的になってしまう可能性があります。

初めて絵師さんや想定デザイナーさんに表紙作成を依頼する場合は、打ち合わせ時に必ず支払い方法を確認しましょう。絵師さんに信頼される方法は、契約金額のうち前金として20%ほど振り込み、納品後残りを振り込む方法です。

金銭のやりとりがしっかりしていれば、絵師さんも安心して作業に取り掛かれます。打ち合わせをする際に、報酬の支払い方法を細かく話し合うようにしてください。



同人誌表紙の絵師・装丁デザイナーの選び方

同人誌表紙の絵師・装丁デザイナーの選び方 同人誌の表紙を制作する手順は理解したものの、「自分の理想としている絵師さん・装丁デザイナーさんに出会うためには、どのようなことに気をつければ良いの?」と悩んでいる方もいるでしょう。

絵師さん・装丁デザイナーを選ぶ時には、以下のポイントに注意をして、作品のイメージに近い方を選んでください。


実績の確認

絵師さん・装丁デザイナーさんの実績を確認することも大切です。過去にどのような表紙を手掛けたているか、成果物の確認が必要です。表紙の制作経験がない絵師さんや、駆け出しの装丁デザイナーさんにお願いをする時は、依頼前に過去のポートフォリオを確認しましょう。


期限内に対応できるかどうかの有無

魅力的な表紙に仕上げても、同人誌の印刷のスケジュールに間に合わなければ、依頼をした意味がありません!絵師さんのイラストやデザインだけでなく、スケジュール通りに作業ができるのか確認してください。

スケジュール内での納品が厳しい場合は、無理に交渉するのではなく、期限内で納品できる絵師さんに依頼をしてください。



クラウドソーシングサイトで選定する場合に気をつけるべきこと

クラウドソーシングサイトで選定する場合に気をつけるべきこと 最近では、クラウドソーシングサイトで、絵師さん・装丁デザイナーさんに依頼をすることも可能になりました。クラウドソーシングサイトで依頼をする場合は、実績があるクリエイターさんでも、直近の成果物を掲載していないケースがあります。

依頼する前には、必ず直近で制作した成果物の確認が必要です。理想的な方が見つからない場合は、実際に募集をかけて、絵師さんや装丁デザイナーさんからの応募を待ちます。クラウドソーシングサイトの中には、優秀なスキルを持ったクリエイターも数多く登録しています。表紙の依頼で理想的な絵師さんや想定デザイナーさんが見つからない場合は、別手段として検討しましょう!



まとめ

今回紹介した手順に沿って依頼を進めれば、納得のいく作品を作り上げることが期待できます!

表紙は作品の中身と同じくらい重要です!絵師さんを「誰でも良い」という基準で選ぶのではなく、「この人に作品の顔を書いてもらいたい」という強いこだわりを持って選ぶようにしてください。優秀な絵師さんや装丁デザイナーさんと繋がれば、同人誌作品がより魅力的になります。トラブルにならないよう、今回紹介したポイントを意識しながら依頼を進めてください。

絵師さんと表紙を作るうえで大切なことは、絵師さん・装丁デザイナーさんをリスペクトする気持ちです。同人誌の表紙を納得のいく高品質な作品するため、信頼できる絵師さん・装丁デザイナーさんを探してはいかがでしょうか!

自分で表紙をデザインする時のポイントが知りたいという方はこちらの記事をチェックしてみてくださいね。

同人誌のデザインで気をつけるべき3つのポイント!

この記事を書いた人

原野 真里菜

原野 真里菜

小説書きでツイ廃。一日140字10ツイートできるけど一日1,400字書けないのが不思議。ツイートしてると原稿は進まない。体力づくりのため筋トレを始めた。