同人小説の原稿を仕上げるとき、重宝するiPad。
パソコンと同じエディターアプリで作業ができ、ファイルの同期も簡単に行えるので、特にMac PCを愛用するユーザーからは高く評価されています。
パソコン以上に扱いやすいと感じる人も多く、「どこに行くにもiPadは手放せない」というヘビーユーザーも多いですね。
もっとiPadをうまく使いこなせたら、同人誌の原稿だって早く書けるかも!
iPadは小説書きの強い味方です。活用するコツをくわしくご紹介しますね。
iPadで同人小説を効率よく書きたい人向けに、おすすめのアプリや便利な使い方についてまとめました。
目次
iPadで同人小説を書くなら?:揃えておきたいキーボード
iPadにはオンスクリーンキーボードが搭載されていますが、長文を書く際には外部のキーボードを用意したほうが効率よくタイピングができます。
iPadの世代別におすすめのキーボードが異なるため、詳しく見ていきましょう。
第7・第8世代ならSmart keyboard対応
いわゆる「新型iPad」と呼ばれる第7・第8世代の機種は、スタンダードモデルでもApple 純正のSmart Keyboardに対応しています。
iPadの前面を保護してくれるカバーになる他、タブレットに直接接続できるのでペアリングの設定トラブルや充電切れの心配がなくなるのがメリットでしょう。
iPad ProやiPad Airであれば、同じく純正のMagic KeyboardやSmart Keyboard Folioが便利です。
第6世代以前のスタンダードモデルならBluetoothキーボード
第6世代以前のiPadや第2世代以前のiPad Airを使っている場合は、純正ではなく他社メーカーのBluethoothキーボードを使うことになります。
Bluetoothキーボードを選ぶ基準は次の5項目です。
- タブレットを立てかけることができるスタンド機能付きかどうか?
- 複数のデバイスに接続できるマルチペアリング対応か?
- キーボードの配列や打ち心地が自分に合っているか?
- 充電式か?電池式か?
- 持ち運びやすく、かつ原稿執筆がしやすいサイズか?
自分が小説を書くときの作業スタイルに合わせて、適切なキーボードを選びましょう。
小説プロットを作るためのお役立ちアプリ4選
同人小説を書くときに、最初に組み立てるプロット。
原稿の進み具合を左右する重要な部分なので、テキパキ作れたら後の進行が楽になりますよね。
原稿を書き進めていくと、キャラクターの設定や世界観がごちゃごちゃになっちゃう…
同人小説のプロット作りに役立つアプリがあるので、ぜひ試してみて下さいね。
小説のプロット作りに使える無料のおすすめアプリを4つご紹介します。
シンプルで使いやすい「Workflowy」
Workflowyは、シンプルで使いやすいアウトラインプロセッサーです。
同人小説のアイデアがひらめいた!というときに、フレーズや覚え書きをメモしておくと、それぞれの断片を自由に並べ替えたりつなぎ合わせたりできます。
To Doリストや思考の整理によく使われるアプリですが、同人小説のネタ帳としても活用できます。
無料で100リストまで作れるので、まず原稿を書く前のブレインストーミングでぜひ使ってみて下さいね。
アプリ名 | ダウンロードURL |
---|---|
WorkFlowy: Note, List, Outline | https://apps.apple.com/jp/app/workflowy-note-list-outline/id551139514 |
視覚的にプロットを管理できる「AzusaDesigner」
登場人物や地名などの小説の設定をカテゴリ分けしながら管理できる「Azusa Designer」は優秀な原稿執筆サポートツールです。
色や数値、文字列、レーダーチャートなど幅広い機能を使って、各設定を色分けしたり順番を入れ替えたりできるので、ひと目で見て分かるプロットが作れます。
管理の仕方がわからない人は標準のテンプレートを使えますし、慣れてきた人であれば自分好みにカスタマイズしてもよいでしょう。
場所を問わずに同人小説の原稿を書き進めたい人は、月額370円の有料プランもあるので検討してもよいでしょう。
無料プランと違ってファイルをクラウド上に保存できるようになるため、自宅や外出先のパソコンからでも同人小説が執筆できるようになります。
アプリ名 | ダウンロードURL |
---|---|
AzusaDesigner | https://apps.apple.com/jp/app/azusadesigner/id1524391949?ign-mpt=uo%3D4 |
自動同期で操作性に優れた「ノラ Nola」
パソコンとスマホ両方で原稿を書くのが最初から前提であれば、「ノラ Nola」がおすすめ。
プロットづくりや登場人物の管理設定に加え、原稿の執筆まで1つのアプリでこなせる優れものです。
同人小説で描きたいテーマやゴールを最初に書き込んでおけるので、原稿量が増えていくうちに軸がぶれる懸念がある人はうまく利用してみましょう。
原稿はクラウド上に管理されており、自動同期機能も付いています。パソコンとタブレットを併用したい人には最適なツールです。
アプリ名 | ダウンロードURL |
---|---|
Nola:小説を書く人のための執筆エディタツール | https://apps.apple.com/jp/app/nola-小説を書く人のための執筆エディタツール/id1468307521 |
文量予測が便利な「ストーリープロッター」
長編の小説を書いているときにありがちなのが、章ごとの文量バランスが崩れてしまうこと。
パートごとの文量が執筆前にもし分かれば、全体の調整がしやすくなりますよね。
「ストーリープロッター」は小説の構成を練るのに特化した、文章量予測機能搭載のアプリです。
相関図機能もついているので、このアプリだけで細々とした設定の管理が可能です。提供会社が定期的に操作性の改善を加えている点も魅力的。
ネタ帳機能も付いているので、同人小説のアイデアを適宜まとめながらプロットを組み立てていきましょう。
アプリ名 | ダウンロードURL |
---|---|
ストーリープロッター -ネタ からプロットを- | https://apps.apple.com/jp/app/ストーリープロッター-ネタ-から-プロット-を/id1491980862 |
同人小説の原稿執筆に使いやすいエディターアプリ4選
プロット完成!次はいよいよ原稿執筆だ。
iPadのエディターアプリを使って、同人小説を完成させていきましょう!
iPadで使えるエディターアプリの中には、同人小説の原稿作りに適したツールもたくさんあります。
今回は、ユーザーからの評価が高い4種類のアプリをピックアップしました。
小説同人誌の本文や表紙を作る時におすすめのフォントや文庫本サイズ用の書式設定の方法等はこちらの記事を参考にしてください。
同人誌におすすめのフォント14選とその選び方
文庫本サイズの同人誌のメリット・デメリットと作り方
プロも使っている「Scrivener」
同人作家だけではなく、プロ作家も使っているという小説特化のエディターアプリ「Scrivener」。
参考文献の管理や目標字数の表示、スマホとの連携など、小説を書くときにほしい機能が詰まったアプリなので、愛用している人はパソコンすらいらないと言うほど。
縦書きにも対応しており、WordやPDF形式での出力もできるため、同人誌にするにしてもWebで公開するにしても使いやすいツールです。
有料アプリなので、2440円で購入する必要があります。買い切りなので毎月の金額がかからないのはありがたいですね。
自分にあうかどうかが気になる場合、まずはパソコン版の「Scrivener」で30日間の無料で試してみると操作のイメージがつかみやすいでしょう。
アプリ名 | ダウンロードURL |
---|---|
Scrivener(iOS版) | https://apps.apple.com/jp/app/scrivener/id972387337 |
Scrivener(Web版) | https://www.literatureandlatte.com/scrivener/overview |
シンプルかつ機能も十分な「おめめライター」
よりシンプルで無料のアプリを使いたい人におすすめなのがエディターアプリ「おめめライター」です。
字下げ&字下げ解除や文字の置換、ルビ振りなど同人小説の原稿執筆でほしくなる機能が備わっており、インターフェイスも使いやすく洗練されています。
余計な機能が省かれていて直感的にサクサク使えるのに、クラウド共有もしてくれるという便利さが多くのユーザーから高く評価されるポイントです。
無料アプリの場合必ずといっていいほど出てくる広告も、シンプルなものが多く原稿作成を妨げません。
アプリ名 | ダウンロードURL |
---|---|
おめめライター | https://apps.apple.com/jp/app/おめめライター/id1456507900 |
縦書き特化でPDF出力な「TATEditor」
同人小説を書くときに、縦書きを好んで使う人もいますよね。「TATEditor」はiPadで使える縦書き特化のエディターです。
編集を加えた文章が自動でバックアップされるため、iPadの電源をうっかり切ってしまっても大丈夫な安全設計。
ダークモードにも対応しているので、自分の見やすいようにカスタマイズできます。
文字のルビ振りなど基本的な機能がしっかり抑えられており、文字数カウンターやフォントの切り替えなどのオプションも利用できます。
PDF出力もできますので、iPadからそのまま同人誌原稿が作れてラクチンですね。
アプリ名 | ダウンロードURL |
---|---|
TATEditor-縦書きエディタ | https://apps.apple.com/jp/app/縦書きエディタ/id1477764116 |
原稿用紙のグラフィックが便利な「縦式」
iPadで同人小説を縦書きで書きたい人には「縦式」もおすすめです。
縦式の特徴は原稿用紙のグラフィックが表示され、視覚的に文章が把握しやすいこと。
1行の文字数や1ページあたりの行数、フォント変更、行間スケールなど、細やかな変更にも対応してくれます。
実は、横書きの原稿作成もできるので、iPadで小説を執筆する際にオールマイティで使えるのが強みです。
アプリ名 | ダウンロードURL |
---|---|
縦式 - 縦書き入力 | https://apps.apple.com/jp/app/縦式-縦書き入力/id1415281201 |
原稿を印刷して校正したい!iPadでの印刷方法
iPadで小説が書き上がったら、紙に印刷して文章全体を見直したいという人も多いですよね。
iPadからどうやって印刷すればいいんだろう?
プリンタの種類によってやり方が異なるので、一緒にチェックしてみましょう。
小説原稿の校正であれば、印刷しなくてもアプリで対応できる場合もあります。
同人原稿のチェックに役立つアプリも合わせてお伝えします。
AirPrint対応プリンタならそのまま印刷
iPadにはもともと「AirPrint」という印刷機能が搭載されています。
利用しているアプリとプリンタがどちらもAirPrintに対応していれば、ワンタッチで原稿印刷が可能です。
自分のプリンタがAirPrintに対応しているかどうかは、各社メーカーの仕様を見れば確認しておきましょう。
非対応プリンタの場合の対処法
もしAirPrintに対応していない場合、iPadから印刷するための方法は次の3種類になります。
- Googleクラウドプリントを使う
- 各プリンタの専用アプリやePrintなどの印刷アプリを用いる
- USB接続式のプリンタの場合は、プリント用のサーバーやパソコンを用意する
iPadとパソコンを併用している場合は、クラウドで同期するか出力したファイルを移すかしてパソコンから印刷するのが最もスムーズでしょう。
PDFにペン入れできる「GoodNotes5」も便利
同人小説の原稿に赤入れをしていくなら、iPadのアプリを使えば印刷しなくても対応できるツールがあります。
それが、手書きノートアプリ「GoodeNotes5」です。
980円の有料アプリですが、設定画とPDF原稿を同じフォルダでまとめておいたり、Apple Pencilを使ってPDFファイルにそのままペン入れしたりできます。
同人小説の最終見直しにも変えますし、設定ラフなどの修正を書き加える際もビフォア・アフターが見比べやすく効率的です。
Apple Pencilとアプリの代金はかかりますが、その値段分の価値は十分にある組み合わせでしょう。
アプリ名 | ダウンロードURL |
---|---|
GoodNotes 5 | https://apps.apple.com/jp/app/goodnotes-5/id1444383602 |
原稿の確認が終わりいざ印刷!となったらこちらの記事!印刷所選びから同人誌を注文して入稿するまでをざっくり解説していますのでぜひ参考にしてください。
同人小説の作り方を印刷~製本まで詳しく解説
まとめ
iPadは、同人小説の原稿を手軽にラクラク書き続けたい人にはぜひ活用頂きたいデバイスです。
どんなガジェットやアプリと組み合わせるかによpて作業効率が段違いなので、ぜひ積極的にカスタマイズを試してみましょう。
今回ご紹介したアプリのうち「Scrivener」と「GoodeNotes5」以外は、課金しなくても十分な機能を発揮してくれるものばかりです。
まずは色々と試しながら、プロット作成アプリとエディターの最適な組み合わせを探っていくのがおすすめです。
「プロットの可視化を重視したい」「縦書きの文章にこだわりたい」など執筆時のこだわりポイントを重視しながら、選んでみて下さいね!